所長からのメッセージ バックナンバー 2010年

政治と企業経営(第46号 2010.10.15発行)

民主党を二分して戦った代表者選挙に勝利した菅氏が首相に就任した直後に襲ったドル売りの悪夢は日銀の介入により9月末現在で1ドル84円前後に落ち着いているものの、相変わらずの円高は輸出産業を支える中小零細企業にとって受注減、低単価の二重苦となっています。
ハイブリッドカーに代表されるエコカーの購入に係る補助金が9月30日の締め切りを待たずに打ち切りになり、消費を下支えしてきた大きな柱の一つが失われたように、国民不在で権力闘争に明け暮れた政治空白のツケが10月以降に廻ってこようとしています。菅首相は慌てて補正予算の編成を指示しましたが、ネジレ国会の現状を考えるとその効果が現れるのは来春以降になってしまうでしょう。おりしも、尖閣諸島の領有権を巡り公務執行妨害で逮捕した中国人船長を政治的判断?で起訴前に釈放し中国政府のヤクザまがいの暴言や脅しに屈した政府の外交姿勢に国民は深い失望を感じています。
政治と企業経営は密接に関係しています、一昔前であれば中小企業主が国に期待することは税制と予算(景気対策)でした。しかし企業活動がグローバルになった現在では中小企業にとって政府の果たす役割は多岐にわたり益々重要になってきています。為替や貿易など企業の努力では解決できない問題が会社の業績に大きな影響を及ぼすようになってきているのです。
厳しい環境下であっても信頼できるリーダーは安心・安全な処へメンバーを導くよう最大限の努力を惜しみません。その努力を政治の力で示していただきたいと願うのです。

トップの決断(第45号 2010.06.15 発行)

景気が良いときの大型設備投資や、不況時における不採算部門の撤退など、企業経営者の決断が会社の命運を左右するような大きな出来事は滅多にあるものではありません。
但し、大きな出来事ではなくても小さな誤りの判断が2年・3年と積み重なり、初めは予想も出来なかったような深刻な結果を生み出すこともあります。いずれの場合であっても経営者は事の重大さを感じたときには迅速に効果的な手段を考え企業が傾かないように手当をしていく必要があります。
手当が遅れたり、手当を怠った場合は、最悪の結果を覚悟しなければなりません。中小企業では会社だけではなく、経営者の家庭まで含めた悲劇が待っています。企業が倒れそうになったとき、真面目な経営者は家族を含め自分以外の人や組織に金銭的な迷惑を掛けることを心配します。
会社を支払不能にしないために、返済が出来るかどうか疑問を感じながら、ありとあらゆる努力を重ね資金を調達し、会社や経営者自身の債務を際限なく増加させていくのです。
そして終わりが訪れます。万策尽き身も心も疲れ果て今までの努力を放棄するのです。ほんの一部の律儀で人一倍心優しく責任感の強い経営者は自分の命と引き替えに借金を清算し、トップとして自らの決断の責任を果たすこともあるのです。
翻って、日本国株式会社のトップたる総理大臣は自分の決断に対してどのように感じているのでしょうか。総理大臣は一億人を数える日本国民のリーダーです。選挙によって国民から政治を付託された国会議員から選ばれた総理大臣は日本国民の安心・安全を守り全ての国民が平和で暮らせるよう不断の努力を強いられます。
そのトップの決断が猫の目のように変化し決断から生じた結果が国民に不安と不信感を与えた影響は大きく、信頼は傷つきました。企業経営を一人で背負い責任を一身に集めて歩む中小企業経営者の爪の垢でも煎じて飲んで戴きたいものです。

笑門来福(第44号 2010.01.15発行)

鳩山連立政権による政治経済の混迷が中小企業経営にも暗い影を落としています。民主党がマニフェスト(政権公約)で約束し、声高に衆院選の選挙演説で廃止を叫んでいたガソリン税の暫定税率は実質的に維持され、亀井金融担当相のキモ入りで成立し昨年の十二月四日から施行された「中小企業金融円滑化法」は、中小企業向けの融資や、個人向けの住宅ローンの返済につき、強制的な返済猶予ではなく、猶予の判断等を金融機関に丸投げし、貸し渋りや貸しはがし防止に効果があるかどうか疑問となりました。
庶民に拍手喝采を浴びる政治手法が真に国民の将来を安心・安全に導くか歴史の判断に待つことになりますが、企業経営には迷走は許されず、受注量(顧客)の減少や単価の切り下げで本年も昨年以上に厳しい年になることが予想されます。
「ダメだ ダメだ」と渋い顔をしていても状況が好転することは先ずありません。反面、「ヨシ!!ヨシ!!」と朗らかな笑顔は周囲を明るくし希望を作り出します。
望みがあれば具体的な目標が生まれます。目標が決まればそれに至る計画が立てられます。計画が定まれば希望を実現するために歩み出すことができます。安曇平から振り仰ぐ常念岳の頂は遠く高く聳えていますが、一歩一歩着実に足を踏み出すことで数時間後には山頂近くの山小屋で食事を楽しむことができるのです。
たとえ小さな目標であっても積み重ねれば大きな成果に結び付くことを私達は知っています。
読者には辛く厳しいときに「笑顔を!!」なんてふざけたことを言うなとお叱りを受けるかも知れませんが、笑顔で暮らして害はありません。
「笑う門には福来たる」今年は「ニコニコ」とお得意先の単価見直しをやり過ごし、「ワッハッハ」と売上の落ち込みを笑い飛ばして福を招こうではありませんか。

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