所長からのメッセージ バックナンバー 2009年

政権交代と中小企業(第43号 2009.10.13発行)

民主党連立政権が誕生し、その政策が実行されつつあります。そこで気になるのが中小企業との関わりです。暮らしのための政治を(民主党)、生活再建(社民党)など、与党は生活者としての国民目線で新しい施策を打ち出しました。それらが中小企業の経営に及ぼす影響を考えてみたいと思います。
第一は、最低賃金の問題です。民主党は全ての労働者に適用される「全国最低賃金」を設定し時給800円を想定、最低賃金の全国平均1,000円を目指し、社民党は最低賃金時給1,000円を実現するとして、政権与党として最低賃金を大幅に引き上げる計画をしています。財政上・金融上の措置が講じられるそうですが、仮に助成金や補助金が交付されることになっても企業にとっては、コストの増加となり経営を圧迫する要因になりかねません。
第二は製造現場への労働者派遣の原則禁止です。専門業務以外の派遣労働者は常用雇用として雇用の安定化が図られます(民主党)が、中小企業にとっては、人件費コストの柔軟性が失われ、固定化したコストが経営を脅かすことになるでしょう。
第三は地球温暖化対策です。鳩山首相は国連で二酸化炭素排出量を2020年迄に1990年比25%削減すると国際公約をしました。ハイブリッド車や太陽光発電装置の製造等で特定の企業は受注機会が増えるでしょうが、大多数の企業は光熱費や材料費等の値上げに直面することになりそうです。
他方、亀井金融担当相はモラトリアム法案を臨時国会に提出し、中小企業向け融資や、個人向け住宅ローンの返済を3年間猶予する意向です。借り手の企業にとっては朗報ですが、金融機関の経営を考えると諸手を挙げて歓迎とは言い切れません。金融機関の破綻で更なる重荷を背負った企業が沢山あるからです。地域の金融機関に対する万全な対応策も同時に実施していただきたいものです。
政府には生活者の目線と同時に中小企業の現場での目線で施策を実行して頂きたいと思います。

緊急経済対策(第42号 2009.6.15発行)

世紀の大不況の真っ只中、中小企業は、売上不振や金融機関の信用収縮により、資金調達が困難な状態に陥っています。このような危機的経営環境においては、企業単独の力で生き残っていくには限界があります。資金繰りや雇用維持に悩む企業に対し、政府や地方自治体は中小企業の存続に向けた緊急資金繰り対策や、雇用対策を用意しています。
経済産業省や中小企業庁、金融庁、厚生労働省は昨秋から本年の4月にかけ、相次いで緊急経済対策を発表し実施してきました。保証協会による緊急保証の充実、日本政策金融公庫(旧国民生活金融公庫)・商工中金によるセーフティーネット貸付の拡充、小規模事業者経営改善資金(マル経融資)の拡充、各地の経済産業局に設置した「中小企業金融貸し渋り110番」での相談受付、中小企業倒産防止共済制度の一時貸付金の金利引下げなど、雇用維持に取り組む企業には、雇用調整助成金の支給の迅速化・簡素化の推進、労働者の解雇などを行わない場合の助成率の上乗せ、「残業削減雇用維持奨励金」の創設などが主な施策です。
当会計事務所の役割は、正確で迅速な決算に基づく適正な税務申告の代理だけではありません。お得意先企業が永続的に成長し、発展するお手伝いをさせていただくことも大事な使命です。私達は有用な情報をタイムリーに提供し、それらの実現をフォローすることが、私達のできるお得意様の発展のための最大のお手伝いだと信じています。もう一つは、社内の会議を通じた企業内の意思疎通のお手伝いです。不況のときこそ社長・社員が一丸となって同じ目的に向かって進まなければなりません。心を開いて話し合うことが必要なのです。

私達を活用して下さい!!

租税教室(第41号 2009.1.15発行)

昨年の12月18日、松本税務署の依頼で租税教室を朝日村の朝日小学校六年生に実施しました。内容は、消費税を事例に税金が国民生活にとって如何に重要かを啓蒙するものです。「日本の税金の種類は何種類ありますか?」から始まり、国税と地方税の相違、世界の国々の消費税率とわが国の税率を比べ日本の消費税率が如何に低いか、などを勉強します。年間の消費税額13兆円が百万円の札束でどの位の長さになるのかの説明では、取り出した百万円の札束(勿論、偽物)をちらつかせながら、この札束を縦に並べると130㎞にもなり、松本駅から中央線の線路に沿って並べると、甲府を過ぎて大月近くまで達し、特急あずさ号で1時間半走ってもまだ達しないなど、具体的な例を挙げ金額の大きさを説明します。自分たちの学校の改築費を当てるクイズもあり、税金が身近なところで大いに役立っている事例も紹介します。
授業の途中でビデオの上映があります。税金がなくなったらどうなるのかという物語です。交通事故を起こし怪我をした人に救急車を呼ぼうとしたら、お金がないから救急車は呼ばないでくれ、と言われたり、横断歩道を渡ろうとしたら通行料を請求されたり、さんざんな目に遭う物語です。
税金の話なので、興味も薄く耳を傾けてくれるのか心配でしたが、私語もなく講師の話を聞いてくれました。「日本は民主主義の国で、国民の安全や安心は個人や会社など国民全員の力で支え合わなければなりません。そのための経費として税金があるのです。」と言う言葉で授業を終わりました。
日本の将来を担う子供達が、租税の趣旨を理解し正面から租税に向き合い一人ひとりが国を支える礎として成長してもらうことが大人の願いです。その役割の一部を税理士という職責が果たせることに税理士の新たな一面を見いだした日でした。

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関東信越税理士会所属

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